コラム

RE100とは? ~その特徴から見える近未来~

RE100とは、使用する電力の100%を再生可能エネルギーにより発電された電力にする事に取り組んでいる企業が加盟している国際的な企業連合です。その発足は2014年です。2018年1月28日時点で、欧米を中心に約122の企業が参加しています。RE100の名前の由来は「Renewable Energy 100%」(再生可能エネルギー100%)の頭文字を取ったものです。

 

今回はRE100の加盟企業についての特徴を国別、業種、その取組方法、そこから見えてくることに触れていきます。

RE100加盟企業を国別で見てみると

RE100の発足に大きな影響を与えたThe Climate GroupCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)の2つのNGOの本部がいずれもイギリス(ロンドン)あり、環境問題に意識の高い北欧諸国、アメリカの企業を中心に、そのシェア約90%にまでのぼります。日本では、2017年4月にリコーが最初に加盟、以降9社の加盟があり、少しずつではありますが、広がりを見せています(2018年7月20日時点)。

 

RE100加盟企業を業種別で見てみると

電力の使用に焦点を当てた制度であるので、製造業(世界で18社)や食品・消費財(世界で21社)の加盟が多いというイメージがあるかもしれません。確かに多いことは事実ですが、一番多いのは、実は金融業界で26社にのぼります。これはRE100の関連機関であるCDPが、環境情報開示を進めていく過程で、企業の株主である機関投資家を巻き込んだ点にあります。

 

そのCDPは、組織の発足間もない2002年に既に機関投資家35社から支持を得ており、35社の運用総資産額は4兆米ドル→1ドル=110円で換算すると、何と440兆円にのぼり、その影響力は我々の想像を大きく超えております。RE100への加盟企業に金融業界が多いことは納得がいきます(2018年1月28日時点)。

 

RE100加盟企業が実行している再エネ100%への実現手法

RE100の達成できる方法は、自家発電(=自家消費発電)と、購入電力になります。

購入電力については、

①企業の敷地内に設置した電⼒サプライヤーが保有する設備からの電⼒購⼊

②企業の敷地外に設置した発電設備を、系統を経由せずに⾃営線を経由して利⽤

③企業の敷地外にある系統に接続した発電設備からの直接調達

④電⼒サプライヤーとの契約(再エネ由来電⼒メニュー)

⑤再エネ属性を分離して扱う証書の購⼊※

⑥上記にあてはまらない例外的⽅法

環境価値を持つ証書(ex.グリーン電⼒証書等)を購⼊することで再エネ電⼒利⽤を主張することができる。

 

では実際にRE100加盟企業は、実際にどの方法を用いて電力供給を受けていると思われるでしょうか?

 

CDP事務局によると、2015年に実施したアンケートによると、加盟企業87社中55社が回答。

実に59.6%が「グリーン電力証書」という事実が出ております。まだまだ自ら発電するに至っていないことが分かります。今後の間違いなくRE100加盟企業が増加していき、その過程で自家消費発電へのニーズも高まるものであると考えます。

 

RE100から見えてくる近未来

RE100加盟企業は近年増加しておりますが、この背景には、パリ協定、ESG投資、脱炭素、SDGsと世界の潮流が、資金の流れを伴い、激変の渦の中に入りつつあることがあげられます。その流れは国だけでなく、企業を巻き込み、環境問題への取り組みが、企業の永続的な繁栄につながると言っても過言ではなくなってきました。その取り組み手法の一つであり、自ら発電を行いエネルギーの自給自足を目標として掲げ、その実現に向けた動きは大きなムーブメントとして顕在化してくる日もそう遠くないと確信しております。

 

(文:太陽光発電TIMES編集部 T.)

 

参考:

Sustainable Japan. 【エネルギー】RE100と現在の加盟企業 〜再生可能エネルギー100%を目指す企業経営〜 2017/02/01 体系的に学ぶ, https://sustainablejapan.jp/2017/02/01/re100/25334, 2017,(参照 2018-11-02)

CDP事務局. パリ協定が目指す社会を本気で達成するためにWe Mean Businessを中心とした投資家と企業のこれから, https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/dms_trends/seminar2017_005.pdf, 2017(参照  2018-11-02)

 

Pick-Upピックアップ